
Slack AIとは、ビジネスチャットのSlackに組み込まれた、会話の要約や検索を助けるAI機能のまとまりです。
チャンネルの要約、ハドルミーティングの議事録、質問に答える検索、メッセージの翻訳などが、Slackの画面の中でそのまま使えます。
クリスSlack AIって、ChatGPTみたいなAIをSlackで使えるってこと?



近いですが、いちばんの違いは「社内の会話をもとに答える」ところです。
Slackにたまったメッセージやファイルを材料にして、要約したり答えを探したりしてくれます。
Slack AIは別売りのアプリではなく、Slackの有料プランに組み込まれたAI機能の呼び名
プロプランでは会話の要約とハドルミーティングのAI議事録が使える
AI検索・まとめ・翻訳・ファイルの要約・Slackbotはビジネスプラス以上が中心
以前あった「Slack AIアドオン」は、Slackのウェブサイトでは新規に買えなくなった
この記事を読めば、自分のワークスペースでSlack AIのどの機能が使えるのかと、何から試せばいいかまで分かるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
Slack AIとは|Slackの中で動くAI機能の総称
Slack AIは、1つの機能の名前というより、Slackに入っているAI機能をまとめた呼び名です。
AI機能は、Slackのすべての有料プランに組み込まれています(出典:Slack の AI 機能と AI アシスタント(Slack 公式))。
別のアプリを入れたり、AI用の画面を開いたりする必要はありません。
いつものチャンネルやスレッド、検索バーの中に、AIのボタンや答えが出てくる作りです。
| 項目 | Slack AIの基本情報 |
|---|---|
| どんなもの | Slackに組み込まれたAI機能のまとまり |
| 提供元 | Slack |
| 主な機能 | 会話の要約・AI議事録・AI検索・まとめ・翻訳・ファイルの要約・Slackbot |
| 使えるプラン | プロ・ビジネスプラス・Enterprise+(機能の範囲はプランで違う) |
| フリープラン | Slackbotを制限つきで試せる場合がある |
| AIの答えのもと | 自分が見られるチャンネル・DM・ファイルの内容 |
AIの答えに使われるのは、自分が参加しているチャンネルやDMなど、ふだん自分が見られる情報だけです。
入っていないプライベートチャンネルの中身が、AIの答えに混ざることはありません。



「Slack AI」っていうプランを別に申し込むものだと思ってた……。



以前は「Slack AIアドオン」という追加の契約がありました。
いまはプランそのものにAI機能が入る形に変わっていて、どのプランを使っているかで使える機能が決まります。
Slack AIアドオンは、ウェブサイトでは新規購入できない状態になっています(出典:Slack プランごとの利用できる機能と料金に関する最新情報(Slack ヘルプセンター))。
すでにアドオンを買っていたチームは、2025年8月17日よりあとの最初の契約更新日まで、そのまま使い続けられます。
Slack AIの仕組み|見られる範囲のデータだけで答えるRAG
Slack AIは、外部の大規模言語モデル(LLM)を、Slackが管理するクラウドの中で動かしています(出典:Slack の AI 機能のセキュリティ(Slack ヘルプセンター))。
答えを作るときは、必要なデータだけをその都度AIに渡す「検索拡張生成(RAG)」という方式を使います。
先に社内のランキングモデルが関係の深いメッセージを探して並べ、その情報をもとにLLMが文章を作る流れです。
AIに渡したデータは、答えを作り終えたあとに保存されない設計になっています。
| 段階 | 何が起きるか |
|---|---|
| 1. 探す | 自分が見られるメッセージやファイルから、関係の深いものを選ぶ |
| 2. 渡す | 選んだ情報だけを、答えを作るときに一時的にAIへ渡す |
| 3. 答える | AIが要約や答えを作り、もとのメッセージを引用元として示す |
答えには、もとになったメッセージが引用元として付くことがあります。
引用元を選ぶとそのメッセージへ移動できるので、AIの答えを原文で確かめられます。



「答えだけ」ではなく「どこに書いてあったか」まで一緒に出るのが安心ポイントです。
気になる答えは、引用元を開いて確かめるくせをつけておきましょう。
Slack AIでできること|要約・議事録・検索・翻訳
Slack AIの機能を、ふだんの使い方に近い順に並べます。
チャンネル・スレッドの要約
チャンネルやDMは、未読のメッセージだけ・過去7日間・好きな日付の範囲から選んで要約できます(出典:Slack の AI 機能の使い方ガイド(Slack ヘルプセンター))。
日付の範囲を自分で決める方法は、デスクトップ版だけの機能です。
スレッドは、上部の「要約」ボタンを押すだけで中身がまとまります。
休み明けや、新しいチャンネルに入ったばかりのときに、流れを数秒でつかむ使い方が向いています。
ハドルミーティングのAI議事録
Slackの音声・ビデオ通話「ハドルミーティング」では、AIに議事録と文字起こしを任せられる仕組みです(出典:Slack で AI を使用してハドルミーティングの議事録を作成する(Slack ヘルプセンター))。
終わったあとは、参加者・議題・実施項目などをまとめた議事録がcanvas(Slackの文書機能)でスレッドに共有されます。
議事録を始めたり止めたりすると、参加している全員に通知が届きます。
会議の記録を専用のツールで取りたい人は、AI議事録ツールの選び方も比べてみてください。↓


AI検索とまとめ
検索バーに自分の言葉で質問すると、Slackの中の情報をもとにした短い答えが検索結果のいちばん上に出ます(出典:Slack の AI 機能の使い方ガイド(Slack ヘルプセンター))。
「先週のマーケティング会議向けの資料」のような言い方でも、AIが検索の絞り込みを自動でかけてくれます。
「まとめ」は、選んだチャンネルの前日分の要約を毎朝届けてくれる機能です。
まとめに入れたチャンネルはミュートされるので、サイドバーがすっきりします。
ファイル要約・翻訳・用語の説明
チャンネルやDMで .pdf・.docx・.pptx・.xlsx のファイルを共有すると、Slackが自動で要約を付けます。
ほかの言語で書かれたメッセージは、あらかじめ決めた言語に翻訳でき、翻訳は自分の画面にだけ表示される仕組みです。
社内の略語や専門用語は、チームの会話をもとにAIが意味を説明してくれます。
canvasの中では、文章の下書きや構成づくりもAIの担当範囲です。
ドキュメントの中でAIに書かせる使い方は、Notion AIとは何かを整理した記事と比べると違いが見えてきます。↓


Slack AIの中心にいるSlackbot|仕事用のパーソナルAIエージェント
いまのSlack AIで目立つ存在が、パーソナルAIエージェントのSlackbotです(出典:Slackbot(Slack 公式))。
使う人とワークスペースの情報を理解し、言葉づかいやトーンに合わせて返事をするAIです。
Slackの履歴・連携しているアプリ・ウェブを調べて、引用元つきのレポートを作ってくれます。
ミーティングの準備、レポートの分析、プロジェクト概要の作成のような頼みごとを、会話の形で渡せるのが特徴です。
| プラン | Slackbotの使える範囲 |
|---|---|
| フリー・プロ | 制限つきのサンプルで試せる |
| ビジネスプラス | 使える(週ごとのメッセージ数に上限あり) |
| Enterprise+ | 回数の制限なしで使える |
Jira・Figma・Salesforce・DocusignなどのアプリにはMCPという仕組みでつながり、アプリの中の作業も頼めます。
決まった時間にリマインドを送るような「タスク」も作れますが、1つのタスクが動くのは1日3回までです(出典:How to work with Slackbot(Slack ヘルプセンター))。
共有しているcanvasをSlackbotが書き換えるときは、確認のボタンを押すまで変更は入りません。



Slackbotが勝手にメッセージを送ったりしないか、ちょっと心配……。



エージェントの動きは記録が残り、実行には人の承認がいる作りになっています。
指示していないことを勝手にやらないように設計されているので、まずは要約や下書きから頼んでみると安心です。
Slack AIでワークフローを作る|1つのプロンプトから自動化
Slack AIは、定型作業を自動にする「ワークフロービルダー」とも組み合わさっています(出典:AI を使用して Slack ワークフローを作成する(Slack ヘルプセンター))。
「新しく入った人に歓迎メッセージを送って」のように書くだけで、AIがワークフローの下書きを作る流れです。
生成されたワークフローは、手順を足したり消したりして整えてから公開します。
ワークフローの途中に「AIの回答」や「パブリックチャンネルを要約する」という手順を入れることもできます。
たとえば「毎週木曜の午前10時に、過去7日間のフィードバックを要約して別のチャンネルに送る」といった設定が可能です。
AIで作ったワークフローは、「リスト項目が更新された時」や「Webhookから」を開始の合図にできません。
AIを使ったワークフローが作れるのは、新しいバージョンのビジネスプラスとEnterprise+です。
Slackの外のアプリどうしもつなぎたい人は、Zapierとは何かを整理した記事が参考になります。↓


Slack AIが使えるプランの違い|フリー・プロ・ビジネスプラス・Enterprise+
Slack AIで使える機能は、プランによって段階的に増えていきます。
| AI機能 | フリー | プロ | ビジネスプラス | Enterprise+ |
|---|---|---|---|---|
| 会話とスレッドの要約 | ― | ○ | ○ | ○ |
| ハドルミーティング議事録 | ― | ○ | ○ | ○ |
| AI検索 | ― | ― | ○ | ○ |
| まとめ | ― | ― | ○ | ○ |
| 翻訳 | ― | ― | ○ | ○ |
| ファイルの要約 | ― | ― | ○ | ○ |
| ワークフローの自動化 | ― | ― | ○ | ○ |
| エンタープライズ検索 | ― | ― | ― | ○ |
プロで使えるのは会話の要約とハドルミーティング議事録の2つに限られます。
AI検索やまとめ、翻訳まで使いたいなら、ビジネスプラス以上が必要という線引きです。
エンタープライズ検索は、Googleドライブなどほかのサービスの中身まで検索結果に含める機能で、Enterprise+だけのものです。
日本円の料金は、Slackを運営するSalesforceの日本の公式サイトに、年間契約の1人あたり月額で載っています(出典:Slackの価格プラン(セールスフォース・ジャパン公式))。
| プラン | 1人あたりの月額(年間契約・税抜) | 使えるAI機能 |
|---|---|---|
| フリー | 0円 | Slackbotを制限つきで試せる場合がある |
| プロ | 925円 | 会話の要約・ハドルミーティング議事録 |
| ビジネスプラス | 1,920円 | AI検索・まとめ・翻訳・ファイルの要約・ワークフローの生成・Slackbot |
| Enterprise+ | お問い合わせ | ビジネスプラスの全機能+エンタープライズ検索 |
表の金額に消費税は含まれず、日本の請求先住所で申し込むと購入時に消費税が加わります(出典:米国売上税と付加価値税 (VAT)(Slack ヘルプセンター))。
月払いを選んだときの日本円の金額は、この料金ページには載っていません。
月払いで申し込む人は、購入の画面に出る金額を確かめてから進めるのが確実です。



AIを使わないなら、機能をオフにして安くできるの?



そこは残念ながらできません。
管理者はメンバーが使えるAI機能を絞れますが、AI機能をすべてオフにしてもプランの金額は変わりません。
Slack AIを使い始める手順|要約・検索・議事録の4ステップ
Slack AIは設定なしで使える機能が多いので、まずは次の4つを試すと全体像がつかめます。
要約したいチャンネルかDMを開きます。
上部の「︙」(3つのドット)をクリックし、「チャンネルを要約する」か「会話を要約する」を選びます。
未読だけ・過去7日間・日付の指定から範囲を選ぶと、要約が表示されます(出典:Slack の AI 機能の使い方ガイド(Slack ヘルプセンター))。
Slackの上部の検索バーをクリックします。
知りたいことを文章で入力して、Enterキーを押すだけです。
検索結果のいちばん上にAIの答えが出るので、引用元を開いて中身を確かめます。
サイドバーの自分のプロフィール写真から「環境設定」を開きます。
「言語&地域」の「翻訳言語」で、翻訳先の言語を選ぶ流れです。
あとはメッセージの「︙」から「メッセージを翻訳する」を選べば、その言語で読めます。
ハドルミーティングの左上にある「AI 議事録 : オフ」をクリックします。
「AI 議事録と文字起こしを開始する」を選び、「議事録を開始する」をクリックします。
終わると議事録のcanvasがハドルミーティングのスレッドに共有されます(出典:Slack で AI を使用してハドルミーティングの議事録を作成する(Slack ヘルプセンター))。
どの機能も、ボタンが見当たらないときはプランか管理者の設定で止まっている可能性があります。
管理者は「ワークスペースの設定」の「機能へのアクセス」から、AI機能ごとに使えるメンバーを決められます。



まずは長いスレッドを1つ要約してみるのがおすすめです。
自分で読んだ内容と見比べると、AIの要約のクセが分かってきます。
Slack AIの安全性|データはAIの学習に使われない
Slack AIを仕事で使うときに気になるのが、社内の会話がどう扱われるかという点です。
- SlackのデータがLLMの学習に使われることはない
- LLMはSlackの仮想プライベートクラウドの中に置かれ、データが外に出ない
- AIが使うのはその人が見られる情報だけで、権限の外の中身は出てこない
LLMの提供会社が、Slackのユーザー企業のデータにアクセスすることはできません(出典:Slack の AI 機能と AI アシスタント(Slack 公式))。
要約と回答の検索で作られた文章は、画面を閉じると消える一時的なデータとして扱われます(出典:Slack の AI 機能のセキュリティ(Slack ヘルプセンター))。
一方で、まとめは履歴を見返せるように90日間保存されます。
ワークフローで作ったチャンネルの要約はメッセージやcanvasとして残り、組織のデータ保存の設定に従います。
Slack AIを使う前の注意点|ゲストと外部の人との会話
Slack AIには、使える場面に決まりがある機能もあります。
ハドルミーティングのAI議事録は、外部の人やゲストがいるハドルでは使えません(出典:Slack で AI を使用してハドルミーティングの議事録を作成する(Slack ヘルプセンター))。
議事録の文字起こしはcanvasに入りますが、Slackの検索結果には出てこない扱いです。
ワークフローの「AIの回答」の手順は、Salesforceチャンネルや外部の人が参加しているチャンネルには置けません。
AIの答えには引用元が付くとはいえ、大事な判断の前には原文を読み直すことが欠かせません。
Slackの社内分析では、AI機能を使ったユーザーが1週間に平均97分を節約できたという結果が出ています(出典:Slack の AI 機能と AI アシスタント(Slack 公式))。
これはパイロット期間中の要約や回答の検索の利用をもとにした数字で、どのチームでも同じ結果になるとは限りません。
Slack AIのよくある質問
Slack AIについて、よく聞かれる質問に答えます。
- Slack AIは無料で使えますか?
-
フリープランでは、会話の要約やAI検索などの機能は使えません。
Slackbotは制限つきのサンプルで試せる場合があります。
会話の要約とハドルミーティング議事録は、プロプラン以上の有料プランで使えます。
- Slack AIアドオンはいまも買えますか?
-
Slackのウェブサイトでは新規に購入できなくなりました。
高度なAI機能は、新しいバージョンのビジネスプラスとEnterprise+に組み込まれています。
- Slack AIは日本語に対応していますか?
-
対応しています。
Slackの表示言語を日本語にしていれば、AIの答えも日本語で表示される仕組みです。
一部のメッセージは、AIでほかの言語に翻訳することもできます。
- Slack AIに社内の会話を学習されませんか?
-
Slackのユーザー企業のデータが、大規模言語モデルの学習に使われることはありません。
AIが使うのは、その人が見られる範囲の情報だけです。
- Slack AIの機能を管理者が止めることはできますか?
-
できます。
オーナーと管理者は、AI機能ごとに使えるメンバーを決めたり、すべてのAI機能を無効にしたりできます。
ただし、AI機能をオフにしてもプランの金額は変わりません。
- Slack AIの要約はどのくらいの期間を対象にできますか?
-
チャンネルやDMでは、未読のメッセージだけ・過去7日間・好きな日付の範囲から選べます。
日付の範囲を自分で決める方法は、デスクトップ版だけで使えます。
Slack AIのまとめ|いつものSlackの中で使えるAI
Slack AIの要点を最後にまとめます。
- Slack AIはSlackに組み込まれたAI機能の総称で、別のアプリはいらない
- 答えのもとは自分が見られる会話とファイルだけで、LLMの学習にも使われない
- プロでは会話の要約とハドルミーティング議事録が使える
- AI検索・まとめ・翻訳・ワークフローの自動化はビジネスプラス以上
- パーソナルAIエージェントのSlackbotは、ビジネスプラスとEnterprise+が中心
ふだんの会話がSlackに集まっているチームほど、AIが答えに使える材料が多くなり、効き目を感じやすくなります。
\自分のプランで使えるAI機能を確かめるなら/
フリープランはずっと無料(Slack公式)
Slackbotはビジネスプラスから使える
- Slack の AI 機能と AI アシスタント(Slack 公式)
- Slack の AI 機能の使い方ガイド(Slack ヘルプセンター)
- Slack プランごとの利用できる機能と料金に関する最新情報(Slack ヘルプセンター)
- Slack の AI 機能のセキュリティ(Slack ヘルプセンター)
- Slack で AI を使用してハドルミーティングの議事録を作成する(Slack ヘルプセンター)
- Slackbot(Slack 公式)
- How to work with Slackbot(Slack ヘルプセンター)
- AI を使用して Slack ワークフローを作成する(Slack ヘルプセンター)
- Slackの価格プラン(セールスフォース・ジャパン公式)
- 米国売上税と付加価値税 (VAT)(Slack ヘルプセンター)
- Slackの料金プラン(Slack 公式)
※機能・プラン・金額はSlack公式サイトとSlackヘルプセンターの内容です。
ホワイトボードの上でAIを使うツールも知りたい人は、Miro AIとは何かを整理した記事もどうぞ。↓








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