
シニアのAIは、スマホに無料のアプリを1つ入れて、声で話しかけるところから始めれば十分です。
キーボードも専門用語も、最初はいりません。
この記事では、総務省・警察庁・国民生活センター・OpenAIが出している一次資料だけを材料に、始める順番を並べました。
- 無料のAIアプリを1つだけ入れる
- 文字を打たずに、声で話しかける
- 最初の1週間は毎日1つだけ質問する
- お金・健康・契約の話は、AIの答えをうのみにしない
うさみほうさみほです。
50代からAIを触りはじめた人の相談をよく受けますが、つまずく場所はほとんど同じです。
先にそこだけお伝えしますね。
シニアのAIの始め方は「無料で1つ・声で話す・1週間」
最初に決めておくことは3つだけです。
どのアプリを使うか、どう話しかけるか、どのくらい続けるかの3つ。
この3つが決まれば、今日から始められます。
| 決めること | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 使うアプリ | 無料版を1つだけ | 複数入れると、どれを開けばいいか迷う |
| 話しかけ方 | 声(音声入力) | 文字を打つ負担がなくなる |
| 続ける期間 | まず1週間 | 毎日1回で、操作が手に残る |
| 聞く内容 | 身近なことから | 献立・天気の言い回し・手紙の下書きなど |
アプリは、ChatGPT・Gemini・Copilotなど、どれを選んでもかまいません。
大事なのは、1つに絞ることです。
スマホのGeminiについては、別の記事で開き方を画面の順番どおりに説明しています。


シニア世代のAI利用はまだ少数派
「まわりはもう使っているのでは」と焦る必要はありません。
総務省の令和8年版情報通信白書には、年代別の利用経験が載っています。
| 年代 | 使っている・使ったことがある | 使っていない |
|---|---|---|
| 全体 | 58.8% | 41.2% |
| 40歳〜49歳 | 49.0% | 51.0% |
| 50歳〜59歳 | 44.2% | 55.8% |
| 60歳〜69歳 | 33.5% | 66.5% |
出典は総務省「令和8年版 情報通信白書」の2025年度調査です。
60代では、使ったことがある人は3人に1人ほど。
60代の3人に2人は、まだ使っていない計算になります。
なお、この調査の対象は69歳までで、70代以上の数字は載っていません。
一方で、全体の利用経験は2023年度の9.1%から、2025年度には58.8%まで増えました。
2年で6倍を超える伸びです。
いまから始めても、決して遅くはありません。



「若い人の道具」と思われがちですが、数字で見るとシニア世代はまだこれから。
始める人がいちばん増える時期に入ったところです。
シニアがAIを使わない理由の上位2つ
同じ白書には、使わない理由も載っています。
テキスト生成AIを使っていない日本の人の答えで多かったのは、次の2つでした。
- 自分の生活や業務に必要ない:42.4%
- 使い方がわからない:38.8%
- 魅力的なサービスがない:12.9%
- 情報漏えいなど安全性に不安がある:10.4%
いちばん多いのは「必要ない」という答え。
これは、何に使えるかがまだ見えていない状態とも言えます。
2番目の「使い方がわからない」は、やり方を知れば解決する悩みです。
つまり、上位2つはどちらも「知る」ことで小さくできる理由なのです。
このあと、暮らしの中での使い道と、具体的な始め方を順に紹介します。
シニアがAIを始める前にそろえる4つのもの
始める当日にあわてないよう、先に手元にそろえておきたいものがあります。
どれも特別なものではなく、ふだんスマホを使っていれば持っているものばかりです。
| そろえるもの | なぜ必要か | 確認のしかた |
|---|---|---|
| スマートフォンかパソコン | アプリを入れる土台になる | ふだん使っている1台でよい |
| メールアドレス | アカウントの登録に使う | すぐ受信を確認できるもの |
| パスワードの控え | ログインし直すときに要る | 紙に書いて家の決まった場所へ |
| Wi-Fiなどの通信環境 | 声の会話は通信量が増える | 自宅のWi-Fiにつながるか確認 |
とくに忘れがちなのがパスワードです。
機種変更や再インストールのときに入れ直すことになるため、控えを残しておくと後で困りません。
また、アプリは古い状態のままだと、音声の会話など新しい機能が出てこないことがあります。
アプリストアで「アップデート」の表示が出ていたら、先に済ませておきましょう。
シニアがAIを始める5ステップ
ここからは、スマホで始める場合の順番です。
パソコンでも流れは同じなので、置き換えて読んでください。
アプリを1つ入れる
スマホのアプリストアで、使いたいAIの名前を検索して入れます。
名前が似た別のアプリも並ぶので、提供元の会社名を必ず見てください。
ChatGPTなら提供元はOpenAI、GeminiならGoogleです。
アカウントを作る
多くのAIアプリは、メールアドレスかGoogleアカウントで登録します。
ChatGPTの利用規約では、利用できるのは13歳以上で、18歳未満は保護者の許可が必要とされています。
シニアの方がご自身で使う分には、年齢の条件は気にしなくて大丈夫です。
声で1つ話しかける
入力欄の近くにあるマイクのマークを押すと、声で話しかけられます。
最初の一言は「今日の夕飯の献立を3つ考えて」のような、答えを確かめやすい質問がおすすめ。
うまく伝わらなければ、言い直すだけでかまいません。
答えを読んで、もう一度聞く
AIのよいところは、同じ話の続きで聞き直せることです。
「もっと簡単な料理にして」「材料を2人分にして」と足していくと、答えが自分向けに変わっていきます。
1週間、毎日1回だけ使う
操作を覚えるいちばんの近道は、毎日少しずつ触ることです。
1日1回、1つの質問で十分。
7日目には、アプリを開く手が自然に動くようになっています。
- 1日目:今日の献立を3つ
- 2日目:孫の誕生日に送るメッセージの下書き
- 3日目:膝にやさしい散歩の時間帯
- 4日目:年賀状じまいの文面
- 5日目:旅行先の雨の日の過ごし方
- 6日目:読みたい本のあらすじ
- 7日目:1週間で役に立った質問のふり返り
生成AIの基本的な使い方は、別の記事で画面つきでまとめています。


シニアがAIに上手に話しかける3つのコツ
AIの答えがいまひとつだと感じたら、話しかけ方を少し変えるだけで変わります。
むずかしい言葉は必要なく、人に頼みごとをするときと同じ感覚で大丈夫です。
自分のことを一言添える
「68歳で、膝が少し痛みます」のように、自分の状況を最初に伝えます。
それだけで、AIは若い人向けではなく、あなた向けの答えを返そうとします。
- 夫婦2人暮らしで、夕飯は軽めが好みです
- 文字の小さい画面は読みづらいです
- 年金暮らしなので、お金のかからない方法がいいです
答えの形を指定する
「3つだけ」「100文字くらいで」「箇条書きで」と、答えの長さや形を決めてしまいます。
長い答えが返ってきて読むのに疲れる、という悩みもこれでほぼ解消。
「もっと短く」と言い直すだけでも効果があります。
わからない言葉は聞き返す
答えの中にわからない言葉が出てきたら、そのまま「〇〇ってどういう意味?」と聞いてください。
AIは何度聞き返しても嫌な顔をしません。
人に聞きづらいことを気軽に聞けるのは、AIならではの良さです。



「小学生にもわかるように説明して」と頼むのも、わたしがよく使う方法。
むずかしい話が一気に読みやすくなります。
シニアがAIと声で話すときの設定
文字を打つのが負担な方には、声で会話する機能がいちばんの味方になります。
ここでは、ChatGPTの音声モードを例に、OpenAIのヘルプに載っている手順をまとめました。
- スマホのChatGPTアプリを開き、メッセージ欄の音声アイコンを押す
- マイクの使用を許可する
- 初めてのときは、好みの声を選ぶ
- 話し始めると会話がスタートする
- 終わるときは終了のボタンを押す
声の種類や話す言語は、設定の「音声」からあとで変えられます。
話す速さを直接変えるつまみはありませんが、「もっとゆっくり話して」と頼むと調整してくれるのが便利なところ。
会話の内容は、終わったあとにチャットの履歴に文字で残ります。
聞き逃したところを、あとから文字で読み返せるのは安心材料です。
ただし、文字起こしは話した内容と完全には一致しない場合がある、とヘルプにも注意書きがあります。
まわりの音が大きいと聞き取りが乱れるので、静かな部屋で使うのがコツです。
シニアの暮らしで役立つAIの使い方
「必要ない」と感じている方ほど、暮らしの小さな手間から試すのが近道です。
よく使われる場面を、目的ごとに分けました。
| 場面 | 話しかけ方の例 | 役立つところ |
|---|---|---|
| 手紙・メール | お礼状を丁寧な言葉で | 言い回しに迷う時間が減る |
| 料理 | 冷蔵庫の残り物で1品 | 献立を考える手間が減る |
| 趣味 | 俳句の季語を教えて | 調べものが会話で済む |
| 外出 | 雨の日の京都の回り方 | 行き先の候補が出てくる |
| 家族 | 孫と話せる話題を3つ | 会話のきっかけが見つかる |
どれも、答えが外れても困らない使い方です。
失敗しても損がない場面から始めると、怖さが先に立ちません。
手紙やあいさつ文の下書き
お礼状、お悔やみの言葉、町内会のお知らせなど、言葉選びに迷う文章はAIの得意分野です。
「近所の方にお土産のお礼を、かしこまりすぎない言葉で」と頼むと、下書きが数秒で出てきます。
そのまま使わず、自分の言葉に直して仕上げるのがおすすめです。
献立と買い物のメモ
冷蔵庫にある材料を伝えると、作れる料理を挙げてくれます。
「塩分をひかえめに」「やわらかいものを」と条件を足すことも可能です。
買い物リストまで一緒に作ってもらうと、メモを書く手間も省けます。
趣味と学び直し
俳句・短歌・歴史・園芸など、趣味の調べものを会話の形で進められます。
本で調べると時間がかかることも、聞き返しながら少しずつ理解できるのが利点です。
ただし、年号や人名などの細かい事実は、辞書や図鑑でも確かめてください。
家族との会話のきっかけ
孫の好きなアニメやゲームのことを、AIに聞いておくのも一つの使い方です。
「小学3年生の男の子が好きそうな話題を3つ」と聞けば、会話の糸口が見つかります。
もう1つ便利なのが、文字の読み上げと声での会話です。
小さな文字を読むのがつらいときは、AIに要点だけを話してもらう使い方もできます。



わたしのおすすめは「手紙の下書き」。
自分の言葉で書き直す前の叩き台があるだけで、ずいぶん気持ちが楽になりますよ。
シニアがAIで気をつける4つのこと
便利な道具ほど、使い方の決まりごとを先に知っておくと安心です。
ここは一次資料にはっきり書かれている注意点だけに絞りました。
答えが間違っていることがある
ChatGPTの利用規約には、アウトプットは常に正確とは限らず、専門家の助言の代わりにしないよう書かれています。
とくにお金・健康・契約の話は、必ず別の窓口でも確かめてください。
個人情報を入れすぎない
個人情報保護委員会は、入力した個人情報がAIの学習に使われることがあると注意を呼びかけています。
住所・電話番号・口座番号・病名などは、打ち込まないのが基本です。
「AIで稼げる」の勧誘に乗らない
国民生活センターによると、AI講座などのビジネス講座の相談は2025年度に3,551件ありました。
2020年度の1,169件から、5年で約3倍です。
Web会議で勧誘された場合の平均契約額は87万円にのぼります。
その場で契約を決めないことが、いちばんの防ぎ方です。
有名人の広告を信じない
警察庁の統計では、SNS型投資詐欺という手口の被害額が、令和7年だけで1,288.0億円にのぼりました。
令和7年7月以降は、有名人の画像や動画を無断で使った広告から始まる被害が目立って増えています。
AIで作られた本物そっくりの動画もあるため、広告から投資の話に進んだら一度手を止めてください。
- 消費者ホットライン:188(いやや)
- 警察相談専用電話:#9110
シニアのAI利用を家族が手伝うときのコツ
子どもや孫が手伝う場合は、教え方で続くかどうかが変わります。
ポイントは、代わりに操作しないことです。
- 画面は本人に持ってもらい、横で声をかける
- 最初の質問は本人の趣味や関心から選ぶ
- やってはいけないことを紙に書いて残す
代わりに操作しない
横から画面をさわって進めてしまうと、本人の手には何も残りません。
時間がかかっても、ボタンを押すのは本人にまかせてください。
「次はマイクのマークを押してみて」と、声だけで道案内をするのがコツです。
紙に約束ごとを書く
とくに効果があるのが、やってはいけないことを紙に残す方法です。
個人情報を入れない、お金の話はうのみにしない、の2行だけでも十分。
スマホの横に置いておけば、ひとりのときも迷いません。
困ったときの連絡先を決める
わからなくなったときに誰に聞けばいいかを、最初に決めておきます。
「AIに言われてお金を払いそうになったら、まず家族に電話する」と約束しておくと安心です。
離れて暮らす家族なら、テレビ電話で画面を見せ合いながら教える方法もあります。



教える側がイライラしないことも大切。
1回で覚えられなくて当たり前、くらいの気持ちで付き合ってあげてくださいね。
シニアがAIを続けるためのコツ
始めるよりも難しいのが、続けることです。
続いている人に共通しているのは、使う時間と場面を決めていることでした。
使う時間を決める
「朝のお茶のあと」「夕飯の前」など、毎日の決まった動作とセットにすると忘れません。
歯みがきのように習慣になれば、続けようと気負う必要もなくなります。
役に立った質問をためる
うまくいった話しかけ方は、メモ帳やスマホのメモに残しておきます。
次に同じことを聞きたいとき、そのまま読み上げればいいので手間がかかりません。
新しい使い方は月に1つ
一度にあれこれ覚えようとすると、かえって続かなくなります。
慣れてきたら、月に1つだけ新しい使い方を足していくくらいがちょうどよいペースです。
使い道が増えてくると、AIが「調べものの相手」から「相談相手」に変わっていきます。
そこまで来れば、もう手放せない道具になっているはずです。
うまく使えないと感じたときは、つまずく理由と抜け出し方をまとめた記事も参考にしてください。


シニアがAIを学ぶ場所の選び方
ひとりで続ける自信がない方は、誰かに教わる場を使うのも手です。
学ぶ場所は、大きく分けて3つあります。
| 場所 | 向いている人 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 自治体や公民館の講座 | 近所で対面で教わりたい人 | 開催の時期と定員が限られる |
| 携帯ショップの教室 | スマホの操作から教わりたい人 | 扱う内容はスマホの基本が中心 |
| 無料のオンラインセミナー | 自宅から全体像を知りたい人 | 勧誘の有無を事前に確かめる |
オンラインのセミナーは、自宅から参加できるのが大きな利点です。
一方で、国民生活センターが注意を呼びかけているように、説明会から高額な講座の契約に進む例もあります。
国民生活センターは、契約の前に次の点を確かめるよう呼びかけています。
- 講座の内容や難易度を、広告だけで判断しない
- Web会議で勧誘されても、その場で契約を決めない
- 月々の支払額ではなく、総支払額を確認する
- 解約の条件を契約前に読んでおく
無料の説明会やセミナーに参加すること自体は、何の問題もありません。
大切なのは、その場で有料の契約をしないと決めてから参加することです。
わたしのサイトでは、PCから参加できる無料のAIセミナーを紹介しています。
参加費は無料で、Zoomのライブで約2時間30分、参加特典としてAI教材がもらえる内容です。
\参加費は無料・約2時間30分/
PCからの参加がおすすめ
無料のAIセミナーを選ぶときの見分け方は、別の記事にまとめました。


シニアのAIに関するよくある質問
- 70代からでもAIは使えますか?
-
使えます。
声で話しかける使い方なら、文字入力が苦手でも始められます。
- AIはお金がかかりますか?
-
ChatGPTやGeminiには無料で使える範囲があります。
有料プランは、無料で物足りなくなってから考えれば十分です。
- スマホとパソコンのどちらがいいですか?
-
最初は、ふだん使い慣れているほうで大丈夫です。
長い文章を読むならパソコン、声で話すならスマホが向いています。
- AIアプリはどれを選べばいいですか?
-
ふだん使っているスマホやサービスに合わせて選ぶと迷いません。
Googleのサービスをよく使うならGemini、話題のものを試したいならChatGPTというように、なじみのある会社のものから選ぶのが近道です。
- AIの答えはそのまま信じていいですか?
-
そのまま信じるのはおすすめしません。
ChatGPTの利用規約でも、アウトプットは常に正確とは限らないとされており、大事なことは別の窓口で確かめるのが基本です。
- 無料のAIセミナーに参加すると、あとで勧誘されますか?
-
セミナーによって違います。
申し込む前に、参加費と、その後に有料講座の案内があるかどうかを確かめておくと安心です。
- AIに話した内容は誰かに見られますか?
-
サービスによって扱いが違うため、各社のプライバシーポリシーの確認が必要です。
個人情報は入れないことを基本にしてください。
まとめ|シニアのAIは声で1つ話しかけるところから
シニアのAIは、無料のアプリを1つ入れて、声で話しかけるところから始められます。
60代で使ったことがある人は3人に1人ほどで、始めるのに遅すぎることはありません。
- アプリは無料版を1つに絞る
- 最初の1週間は毎日1回だけ話しかける
- お金・健康・契約の答えはうのみにしない
- 「AIで稼げる」勧誘はその場で決めない
ひとりで続けるのが不安な方は、無料のセミナーで全体像をつかむのも一つの方法です。
\PCがあれば自宅から参加できます/
参加特典のAI教材つき



最初の一言は「今日の献立を3つ考えて」で大丈夫。
まずは1回、話しかけてみてくださいね。
AIの無料セミナーの選び方は、こちらの記事で比べています。







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