
AIの学び直しは、60代からでも十分に間に合います。
今の生成AIは、キーボードが苦手でも、話しかけるだけで使えるものが増えているからです。
この記事では、総務省・厚生労働省・経済産業省・国民生活センターの資料(2026年9月23日に確認)をもとに、お金をかけずに学び直す方法を整理しました。
- 60代の生成AIの利用経験は33.5%で、まだ3人に1人ほど
- 最初は無料のAIに話しかけるところから始めれば十分
- 国と自治体が用意した無料の学びの場がある
- 雇用保険の条件を満たせば、講座の費用の一部が戻る給付金もある
- 高額な講座をその場で契約しないことが大切
うさみほうさみほです。
わたしのまわりでも、60代から始めて楽しく使っている人がたくさんいます。
一緒に一歩ずつ進みましょう。
AIの学び直しを60代で始める人が増えている理由
まず、今の60代がどのくらいAIを使っているのかを見てみましょう。
総務省の令和8年版情報通信白書によると、日本で生成AIを使ったことがある人の割合は58.8%でした。
| 年代 | 利用経験 |
|---|---|
| 全体 | 58.8% |
| 40代 | 49.0% |
| 50代 | 44.2% |
| 60代 | 33.5% |
※出典:総務省「令和8年版 情報通信白書」。70代以上は調査の対象外。
60代では3人に1人ほどで、ほかの年代より低い数字です。
一方で、日本全体の利用経験は、2023年度の9.1%から、2024年度は26.7%、2025年度は58.8%と、2年で大きく伸びています。
使う人が一気に増えている今は、これから始めても遅れを取り戻しやすい時期と言えます。
使わない理由のいちばんは「必要ない」
同じ白書では、テキスト生成AIを使わない理由も尋ねています。
いちばん多かったのが「自分の生活や業務に必要ない」の42.4%、次いで「使い方がわからない」の38.8%でした。
裏を返すと、生活の中で使いどころが見つかり、使い方さえ分かれば、使わない理由の多くはなくなります。
学び直しの最初の目標は、「自分の暮らしのどこで使えるか」を見つけることです。
60代の学び直しに向いている理由
AIの学び直しは、若い人のようにプログラミングから覚える必要はありません。
日本語で話しかけ、返ってきた答えを読み、もう一度頼む。
この繰り返しが基本なので、長年の経験がそのまま生きる学びです。
何を聞けばいいかを知っているのは、人生経験のある人のほうだからです。
AIの学び直しで60代が最初に覚えること
学び直しと聞くと、教科書を開くような勉強を想像するかもしれません。
けれども、AIの場合は、実際に使いながら覚えるのがいちばんの近道です。
- 無料のAIを1つ選んで、スマホに入れる
- 「今日の夕飯の献立を3つ考えて」のような身近な質問をしてみる
- 返ってきた答えに「もっと簡単に」「材料を減らして」と頼み直す
- うまくいった頼み方をメモしておく
この4つだけで、生成AIの使い方の基本はほとんど押さえられます。
頼み直すのがいちばん大事
AIの答えが思っていたものと違っても、そこで終わりにしないことが大切です。
「もう少し短く」「60代向けに」と頼み直すと、答えがどんどん自分に合ってきます。
この頼み直しに慣れることが、AIの学び直しの中心です。
最初から完璧を目指さない
操作を1回で覚える必要はありません。
分からなくなったら、AIそのものに「さっきの画面に戻るにはどうすればいい?」と聞いても大丈夫です。
AIは、何度同じことを聞いても嫌な顔をしない先生でもあります。
ChatGPTがどんなものかを先に知っておきたい方は、こちらの記事が役に立ちます。


AIの学び直しを60代が無料で始める5つの方法
ここからは、お金をかけずにAIを学び直す方法を5つ紹介します。
| 方法 | 向いている人 | 費用 |
|---|---|---|
| AIに直接聞きながら覚える | まず触ってみたい人 | 無料プランの範囲で使える |
| 国のマナビDXで講座を探す | 体系的に学びたい人 | 受講料無料の講座あり |
| 自治体の講座に参加する | 人に教わりたい人 | 自治体による |
| 家族に教わる | 身近に使っている人がいる人 | かからない |
| 無料のセミナーに参加する | 全体像を短時間でつかみたい人 | 参加費無料のものあり |
自分に合う方法を1つ選び、合わなければ別の方法に変えれば十分です。
いくつかを組み合わせて使うのも、もちろん大丈夫です。
たとえば、ふだんはAIに直接聞き、分からないことが増えてきたら講座で基本を整理する、という進め方もできます。
方法1|AIに直接聞きながら覚える
いちばん手軽なのが、AIに使い方そのものを聞く方法です。
「わたしは60代で、AIを使うのは初めてです。何から始めればいいですか」と話しかけてみてください。
年齢や状況を伝えると、それに合わせた説明が返ってきます。
方法2|国のマナビDXで講座を探す
マナビDXは、経済産業省と情報処理推進機構(IPA)が運営するデジタル人材育成のサイトです。
経済産業省とIPAが審査して合格した講座だけを載せていると説明されています。
サイトには「受講料無料の講座」や「生成AI」で探せる入口があり、初めて学ぶ人向けの講座も用意されている形です。
講座は、提供する事業者ごとに内容や時間が違います。
気になる講座を見つけたら、受講料・学習時間・対象者の3つを確かめてから始めましょう。
初めて訪れる人向けの案内ページもあるので、まずそこから読むと迷いにくくなります。
方法3|自治体の講座に参加する
市区町村や公民館、図書館などで、スマホやデジタルの講座が開かれることがあります。
内容や費用は自治体ごとに違うため、広報誌や自治体のサイトで確かめてください。
人に直接質問できるので、画面の操作でつまずきやすい方に向いています。
方法4|家族に教わる
身近に使っている家族がいれば、横で一度やって見せてもらうのが早道です。
ただし、教わるたびに同じ質問をするのは気が引けるものです。
操作はメモに残し、分からないところはAIに聞く、と役割を分けると続けやすくなります。
方法5|無料のセミナーに参加する
短い時間で全体像をつかみたいなら、無料のオンラインセミナーも選択肢です。
ただし、セミナーの後に有料の講座を案内されることもあるので、申し込む前に内容を確かめておきましょう。
参加費・開催時間・参加に必要な機器の3つを先に見ておくと、当日慌てずに済みます。
無料で受けられるセミナーの種類は、こちらの記事で整理しています。


AIの学び直しに60代が使える給付金の条件
有料の講座を受けたい場合、条件を満たせば国の給付金で費用の一部が戻ってきます。
それが、厚生労働省の「教育訓練給付金」です。
教育訓練給付金の3つの種類
| 種類 | 支給額 | 上限 |
|---|---|---|
| 一般教育訓練 | 費用の20% | 10万円 |
| 特定一般教育訓練 | 費用の40%(条件を満たせば50%) | 20万円(25万円) |
| 専門実践教育訓練 | 費用の50%(条件を満たせば70%・80%) | 年間40万円(56万円・64万円) |
※出典:厚生労働省「教育訓練給付金」、ハローワークインターネットサービス。
対象になるのは、厚生労働大臣が指定した講座だけです。
指定を受けている講座は、厚生労働省の「教育訓練講座検索システム」で探せます。
受け取れる人の条件
ハローワークの案内では、一般教育訓練給付金を受け取れるのは、雇用保険に入っている人、または入っていた人です。
受講を始める日までに、雇用保険に入っていた期間が3年以上あることが条件になります。
初めて教育訓練給付を受ける人は、1年以上あれば受け取れます。
仕事を辞めた人は、辞めた日の翌日から受講開始日までが1年以内であることも条件です。
60代が気をつけたい点
対象者には「高年齢被保険者」も含まれているため、65歳以上で雇用保険に入って働いている人も対象になり得ます。
一方で、仕事を辞めてから1年を過ぎていると、この給付金は使えません。
退職の前後に学び直しを考えている方は、早めに調べるのがおすすめです。
申請は、講座を修了した翌日から1か月以内に、住まいを管轄するハローワークで行います。
自分が対象になるかどうかは、ハローワークで「支給要件照会」をすると確かめられます。
AIの学び直しを60代が始める前に準備するもの
学び直しを始める前に、手元にそろえておきたいものがあります。
準備が整っていると、最初の1回でつまずかずに済みます。
- スマホかパソコン(どちらか1台で十分)
- 自分で受け取れるメールアドレス
- 新しく決めたパスワード
- 操作を書き留めるメモ帳
メールアドレスを確かめておく
多くの生成AIは、使い始めるときにメールアドレスで登録します。
登録の途中で、確認のメールが届くこともあります。
そのメールを自分で開けるかどうかを、先に確かめておきましょう。
Googleのアカウントを持っている方は、そのアカウントで始められる道具もあります。
パスワードは使い回さない
ほかのサイトと同じパスワードを使うと、別のところから漏れた情報で入られてしまうおそれがあります。
AIのためだけに、新しいパスワードを決めておくと安心です。
メモ帳を1冊用意する
AIの学び直しで役に立つのが、紙のメモ帳です。
「どのボタンを押したか」「どんな頼み方がうまくいったか」を書き留めておくと、次に使うときに迷いません。
自分だけの使い方の本ができていくので、続けるほど楽になります。
AIの学び直しで60代の暮らしが変わる場面
学び直しの成果は、毎日の暮らしの中で感じられます。
わたしのまわりで、60代から使い始めた人たちがよく使っている場面を紹介します。
調べものが速くなる
新聞やテレビで知らない言葉が出てきたとき、AIに聞くと、やさしい言葉で説明してくれます。
「中学生にも分かるように」と頼めば、さらに分かりやすくなります。
ただし、数字や日付は、公的な情報で確かめる習慣をつけておきましょう。
文章を書くのが楽になる
年賀状のあいさつ、お礼の手紙、町内会のお知らせなど、文章を書く場面は意外と多いものです。
AIに下書きを頼み、自分の言葉で直すと、書く時間がぐっと短くなります。
趣味が広がる
旅行の計画、家庭菜園の育て方、写真の撮り方など、趣味の相談相手にもなります。
「初めての人向けに」と頼めば、始めるときの手順を順番に教えてくれます。
学び直しをきっかけに、新しい趣味を始める人も少なくありません。



わたしは、AIに旅行のしおりを作ってもらうのがお気に入り。
家族にも好評なんですよ。
AIの学び直しを60代が4週間で身につける進め方
何から手をつければいいか迷う方のために、4週間の進め方の例を作りました。
1日10分ほどで進められる内容です。
| 時期 | やること | 目標 |
|---|---|---|
| 1週目 | 無料のAIを1つ入れて、毎日1回話しかける | AIに話しかけることに慣れる |
| 2週目 | 献立や買い物リストなど、暮らしの相談をする | 使いどころを1つ見つける |
| 3週目 | 手紙やあいさつ文の下書きを頼み、自分で直す | 頼み直しに慣れる |
| 4週目 | うまくいった頼み方をメモにまとめる | 自分だけの使い方の本を作る |
この通りに進める必要はありません。
楽しいと感じた使い方があれば、そこを深めていくのがいちばん長続きします。
つまずいたときの戻り方
途中で操作が分からなくなったら、無理に先へ進まず、1週目の「話しかけるだけ」に戻って大丈夫です。
AIの学び直しは、試験のように合格点があるものではありません。
自分のペースで続けることが、何よりの近道です。
仕事で使いたい方へ
60代でも仕事を続けている方は、仕事でAIを使いたいと考えることもあるでしょう。
その場合は、まず勤め先の決まりを確かめてください。
会社によっては、仕事の情報をAIに入力することを決まりで制限している場合があります。
決まりの範囲で、文書の下書きや言い回しの相談から始めると、安心して使えます。
AIの学び直しで60代が気をつけたい勧誘
学び直しを考え始めると、「AIを学べば稼げる」という広告が目に入りやすくなります。
ここは、はっきり気をつけておきたいところです。
AI講座の相談は3倍に増えている
国民生活センターは、2026年9月16日にビジネス講座のトラブルについて注意を呼びかけました。
AI講座などのビジネス講座の相談は、2020年度の1,169件から2025年度には3,551件に増えています。
Web会議を使った勧誘では、平均契約額が87万円(2025年度)でした。
契約する前に確かめること
- 講座の中身と難しさが、自分に合っているか
- 支払う総額はいくらか
- 途中でやめるときの条件はどうなっているか
- Web会議の場で、その場で決めさせようとしていないか
国民生活センターは、Web会議での勧誘ではその場で契約しないよう呼びかけています。
困ったときは、消費者ホットライン188に相談できます。
その場で決めないことが、いちばんの自衛策です。



「今日だけ安い」と言われたら、いったん電話を切る。
これだけで守れることがたくさんあります。
怪しいセミナーの見分け方は、別の記事で詳しくまとめています。


AIの学び直しを60代が続けるコツ
学び直しで難しいのは、始めることより続けることです。
続けるために、わたしが大切だと思うコツを紹介します。
毎日1回だけ話しかける
長い時間勉強するより、毎日1回だけAIに話しかけるほうが身につきます。
天気の話、献立の相談、ニュースの言葉の意味など、小さな質問で十分です。
使いどころを暮らしの中に作る
- 献立や買い物リストを考える
- 手紙やあいさつ文の下書きを作る
- 旅行の計画を立てる
- 趣味の調べものをする
- 孫へのメッセージの言い回しを相談する
こうした場面で使うと、学び直しが「勉強」ではなく「便利な道具を使うこと」に変わります。
仲間と情報を交換する
同じくらいの年代で使っている人がいると、使い方の工夫を教え合えます。
「こんな頼み方をしたらうまくいった」という話は、どんな教科書よりも役に立ちます。
AIの学び直しで60代が選びたい道具
学び直しに使う道具は、無料で始められるもので十分です。
| 道具 | 特徴 |
|---|---|
| ChatGPT | 文字でも声でも話しかけられる |
| Gemini | Googleのアカウントがあればすぐ始められる |
| Copilot | Microsoftのアカウントで使える |
どれを選んでも、基本の使い方は同じです。
いくつも試すより、まず1つに決めて慣れるほうが早く身につきます。
慣れてきたら、ほかの道具を試して、自分に合うものを選べば十分です。
キーボードが苦手なら音声で
文字を打つのが苦手な方は、声で話しかける使い方から始めるのもおすすめです。
スマホに向かって話すだけで、AIが答えてくれます。
入力しないほうがいい情報
学び直しの最初に覚えておきたいのが、入力しないほうがいい情報です。
住所・電話番号・口座番号・パスワードなどは、どの道具を使うときも入力しないようにしましょう。
これを決めておくだけで、安心して練習できます。
AIの学び直しを60代が教わる場所の選び方
ひとりで進めるのが不安な方は、教わる場を使うと早く身につきます。
選ぶときは、次の3つを確かめてください。
- 参加費と、その後に有料の案内があるかどうか
- 自分の使っている機器(スマホかパソコンか)で参加できるか
- 初心者向けの内容かどうか
わたしのサイトでは、PCから参加できる無料のAIセミナーを紹介しています。
参加費は無料で、Zoomのライブで約2時間30分、参加特典としてAI教材がもらえる内容です。
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PCからの参加がおすすめ
生成AIのスクールの費用が気になる方は、相場をまとめた記事も参考にしてください。


AIの学び直しに関する60代からのよくある質問
- 60代からAIを学び直しても、本当に使えるようになりますか?
-
生成AIは日本語で話しかけて使う道具なので、プログラミングの知識は要りません。
毎日少しずつ使えば、身近な場面で使えるようになります。
- パソコンがなくても学べますか?
-
スマホだけでも、ChatGPTやGeminiのアプリで始められます。
ただし、オンラインのセミナーによってはPCでの参加が推奨されている場合があります。
- 教育訓練給付金は年金をもらっていても使えますか?
-
給付金の条件は雇用保険に入っている、または入っていたかどうかで決まります。
自分が対象かは、ハローワークの支給要件照会で確かめてください。
- 学び直しには、どのくらいの時間がかかりますか?
-
決まった期間はありません。
この記事の4週間の例のように、1日10分ほど話しかけることから始めれば、暮らしの中で使える場面が少しずつ増えていきます。
- 70代でも学び直しはできますか?
-
生成AIは話しかけて使う道具なので、年齢を問わず始められます。
なお、総務省の白書の利用経験の調査は70代以上を対象にしていないため、70代の割合は分かっていません。
- お金をかけずに学ぶ方法はありますか?
-
無料のAIに直接聞く方法や、マナビDXの受講料無料の講座、自治体の講座などがあります。
- 「AIで稼げる」という講座に誘われました。
-
その場で契約せず、総額と解約の条件を確かめてください。
不安なときは、消費者ホットライン188に相談できます。
まとめ|AIの学び直しは60代からでも無料で始められる
AIの学び直しは、60代からでも、お金をかけずに始められます。
最初は無料のAIに話しかけ、頼み直すことに慣れるところからで十分です。
- 60代の生成AIの利用経験は33.5%。今から始めても遅くない
- 無料のAIに話しかけて、頼み直すことに慣れる
- マナビDXや自治体の講座で、無料で学べる
- 雇用保険の条件を満たせば、教育訓練給付金が使える
- 「稼げる」勧誘には、その場で乗らない
全体像を一度に知りたい方は、無料のセミナーで基本をつかむのも近道です。
\参加費は無料・約2時間30分/
PCからの参加がおすすめ



60代からの学び直しは、焦らず、楽しく。
今日1回話しかけるところから始めてみてくださいね。
AIの始め方は、ChatGPTの基本を知るところから入ると迷いません。









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