Makeの使い方は、「シナリオ」という画面に、アプリの部品を左から順に並べるだけです。
Make公式ヘルプの「Types of modules」には、部品のことをモジュールと呼び、
「積み木(bricks)を組み合わせるようなもの」と書かれていました。
コードは書きません。
この記事は、2026年9月4日にMakeの公式ヘルプセンターを確認した時点の記載をもとに、用語・手順・つまずきどころを順に整理したものです。
Makeの使い方は「シナリオ」に部品を並べるだけです
最初に、いちばん知りたいところからお答えします。
Makeで作る自動化のひとまとまりを、公式はシナリオ(Scenario)と呼んでいます。
そのシナリオの中に置く1つ1つの部品がモジュール(Module)です。
Types of modules(Make公式ヘルプ)には、モジュールについてこう書かれていました。
「各モジュールは、サービスからデータを取得する・レコードを作成または更新する・ファイルをダウンロードする・条件に合うデータを検索する、といった特定の1つの動作を行う」。
公式が挙げていた例も、そのまま引いておきます。
- 1つ目のモジュールが、CRMの新しい顧客データを見張る
- 2つ目のモジュールが、そのデータを別の形式に変換する
- 3つ目のモジュールが、その情報を別のサービスへ送る
この3つを左から右へ並べたものが、1本のシナリオになります。
Makeの画面が「線でつながった丸」で表示されるのは、この並びをそのまま図にしているからです。
Makeの基本用語|シナリオ・モジュール・バンドル
Makeの公式ヘルプを読むときに、必ず出てくる言葉を先に押さえておきます。
| 用語 | 公式ヘルプでの意味 |
|---|---|
| シナリオ | モジュールを並べて作る、自動化のひとまとまり |
| モジュール | シナリオを組み立てる部品。1つにつき1つの動作を行う |
| バンドル | 関連するデータ項目をまとめた入れ物 |
| オペレーション | データを処理または確認するための、モジュールの1回の実行 |
| マッピング | どのアプリから何を取り、どのアプリへ送るかをMakeに教えること |
この中で、最初に引っかかりやすいのがバンドルです。
Mapping(Make公式ヘルプ)では、バンドルを「情報が入った箱」にたとえていました。
大きい箱もあれば、小さい箱もあり、中に小さな箱が入っていることもある、という説明です。
たとえば表に新しい連絡先を追加するとき、連絡先1件が1つのバンドルで、その中に名前・姓・メールアドレスといった項目が入っています。
公式ヘルプは、バンドルの中身の並び方についても2つの言葉を使い分けていました。
| 言葉 | 公式ヘルプの説明 | たとえ |
|---|---|---|
| 配列(Array) | 同じ種類の情報だけが複数入っている | 料理の献立表。中身は全部「食べ物」 |
| コレクション(Collection) | 違う種類の情報が混ざって入っている | 引っ越しの段ボール。本も小物も手紙も入る |
この2つは、あとで説明するマッピングのときに画面へ出てきます。
補足として、Makeの公式ヘルプは英語で書かれていますが、画面の用語と1対1で対応しています。
Scenario=シナリオ、Module=モジュール、Bundle=バンドル、Operation=オペレーション、Mapping=マッピングの5語だけ覚えておけば、英語のページでも迷わずに読み進められます。
逆に言えば、Makeに独自の難しい概念はこの5語しかありません。
残りは、その5語の組み合わせを画面の上で並べ替えているだけです。
Makeのモジュールは4種類ある
Types of modules(Make公式ヘルプ)によると、Makeのモジュールはデータに対して何をするかで4種類に分かれます。
| 種類 | 公式ヘルプでの役割 |
|---|---|
| トリガー(Triggers) | サービス側の変化を見張り、そのデータをMakeへ持ってくる |
| サーチ(Searches) | 条件に合うデータを探して取ってくる |
| アクション(Actions) | 作る・更新する・送るなど、実際の処理を行う |
| ユニバーサル(Universal modules) | 上の枠に収まらない汎用の処理を行う |
最初のうちは、トリガーとアクションの2つだけを覚えれば十分です。
なお、トリガーには公式ヘルプが明記している決まりが1つあります。
「トリガーはシナリオの最初のモジュールとして、1つだけ追加できる」というものです。
途中に2つ目のトリガーを差し込むことはできない、という理解になります。
公式ヘルプは、トリガーは「そのシナリオでまだ処理していない新しいデータだけを持ってくる」とも書いていました。
Makeのトリガーはポーリングとインスタントの2種類
トリガーそのものにも、2つの型があります。
Types of modules(Make公式ヘルプ)に、ポーリングトリガーとインスタントトリガーの2つが挙げられていました。
Makeのポーリングトリガー
ポーリングは、Make側が定期的にサービスへ「新しいデータはありますか」と確認しにいく方式です。
確認しにいく間隔は、シナリオの設定で決めます。
設定項目についてはScenario settings(Make公式ヘルプ)にまとまっていました。
Makeのインスタントトリガー
インスタントは、サービス側からMakeへ通知が飛んでくる方式です。
この通知の仕組みはWebhooks(Make公式ヘルプ)で説明されているWebhookです。
Makeから聞きにいく必要がないぶん、データが作られた時点で動きます。
どちらの型になるかはアプリ側の対応で決まるので、使う側が自由に選べるわけではありません。
Makeを始める手順|最初のシナリオを作るまで
ここまでの用語がわかれば、あとは順番どおりに置いていくだけです。
- アカウントを作り、Makeの画面を開く
- 新しいシナリオを作る
- 1つ目のモジュールにトリガーを置く(必ず先頭)
- そのアプリとの接続(Connection)を作る
- 2つ目以降にアクションのモジュールを足す
- モジュールの間でマッピングを設定する
- 必要ならフィルターを挟む
- 1回実行して、思ったとおりに動くか確かめる
4番の接続について、公式はConnections(Make公式ヘルプ)という独立した項目を立てていました。
接続は一度作れば、同じアプリの別のモジュールでも使い回せます。
同じヘルプには、複数のモジュールにまたがって接続をまとめて差し替える方法や、接続の使用状況の通知を管理する方法も並んでいました。
会社で使う場合の権限の分け方はOrganizations(Make公式ヘルプ)のほうにまとまっています。
Makeの画面の見方|シナリオビルダーの3つの領域
シナリオを作るときに開く画面が、公式ヘルプで「ビルダー」と呼ばれているものです。
ここでMakeの操作の大半が完結します。
| 場所 | そこにあるもの |
|---|---|
| 中央のキャンバス | モジュールが丸として並び、線でつながる。線をクリックするとフィルターを追加できる |
| モジュールの設定パネル | 丸をクリックすると開く。接続・入力欄・マッピングがここで決まる |
| モジュールの上の白い吹き出し | 実行後に出る。オペレーション数とクレジット数が表示される |
公式ヘルプによると、使えるモジュールの一覧はビルダーでアプリを選んだときに表示されるアプリ一覧から探せます。
つまり、先に「どのアプリを使うか」を決めてから、そのアプリで何ができるかを見る順番です。
シナリオそのものの設定(実行の間隔など)は、Scenario settings(Make公式ヘルプ)に項目がまとまっていました。
同じヘルプの索引には、シナリオのフォルダ分け・ラベル・メモ・テンプレート化といった整理用の機能も並んでいます。
シナリオが増えてきたら、そのあたりを使って分類していく形になります。
実行の履歴も残ります。
公式ヘルプの索引には「未完了の実行」「シナリオの実行・サイクル・フェーズ」「シナリオの復元」「変更の取り消しとやり直し」「実行の再生」といった項目が並んでいました。
作りかけを戻せる仕組みが最初から用意されているのは、覚えておくと安心できるところです。
Makeのマッピングでデータを次のモジュールへ渡す
Makeでいちばん最初に手が止まるのが、この工程です。
Mapping(Make公式ヘルプ)には、マッピングの定義がはっきり書かれていました。
「マッピングとは、どのアプリからどの情報を取り、どのアプリへ送るかをMakeに知らせる方法である」。
公式が挙げていた例を3つ引いておきます。
- メールの件名や本文を、Slackのメッセージへ対応づける
- 問い合わせフォームの内容を、Jiraの課題へ対応づける
- Facebookのリード情報を、Airtableと Pipedrive の両方へ対応づける
そして、何をマッピングできるかは「そのモジュールがバンドルとして受け取った情報」の範囲だと書かれていました。
だから公式ヘルプは、先にそのモジュールだけを1回動かして、バンドルの中身を見るよう案内しています。
中身を見てから、はじめて「何を次へ渡せるか」が決まる、という順番です。
値を計算したり整形したりしたいときはFunctions(Make公式ヘルプ)の関数を使い、
同じ値を何度も使い回したいときはVariables(Make公式ヘルプ)の変数を使います。
もう1つ、公式ヘルプが独立した項目にしていたのが接続です。
Connections(Make公式ヘルプ)には、OAuth 2.0 を使った接続、独自のOAuthクライアントの利用、鍵と証明書の扱い、Makeが使うIPアドレスの許可といった項目が並んでいました。
社内システムにつなぐときは、そのIPアドレスの許可が必要になる場合があるという点だけ先に頭に入れておくと、あとで詰まりません。
Makeのフィルターで不要なデータを止める
全部のデータを次へ流したくない、という場面は必ず出てきます。
そのときに使うのがFiltering(Make公式ヘルプ)に書かれているフィルターです。
公式ヘルプによると、フィルターはモジュールとモジュールをつなぐ線の上に置きます。
置き方も1手です。
「2つのモジュールの間にフィルターを追加するには、その間をつないでいる線をクリックする」と書かれていました。
すると名前と条件を入れるパネルが開きます。
条件は、1つまたは2つの値と、その関係を決める演算子の組み合わせで作ります。
| 演算子 | 公式ヘルプでの動き |
|---|---|
| Exists | 指定した項目に値が入っているかを見る。入っていれば次へ通す |
| Not exists | その逆。値が入っていないものだけを次へ通す |
| テキスト比較など | 文字列の一致・不一致などを見る演算子も用意されている |
公式の例では、Gmailの「メールを見張る」トリガーとGoogle Driveの「ファイルをアップロードする」アクションの間にフィルターを置き、
添付ファイルを含むメールだけを次へ通す、という形が紹介されていました。
条件に合わなかったバンドルは、そこで処理が終わります。
Makeのオペレーションの数え方
Makeを続けて使うなら、ここは早めに知っておくと得です。
Operations(Make公式ヘルプ)には、オペレーションの定義がこう書かれていました。
「オペレーションとは、データを処理する、または新しいデータを確認するための、モジュールの1回の実行である」。
つまりシナリオ1本=1オペレーション、ではありません。
公式が挙げていた例を、そのまま表にします。
| モジュールの動き | オペレーション数(公式ヘルプの例) |
|---|---|
| Gmailの「メールを送信」で5通送る | 5オペレーション(1通につき1つ) |
| Google Driveの「ファイルをアップロード」で3件上げる | 3オペレーション(1件につき1つ) |
| Googleスプレッドシートの「新しい行を見張る」で確認する | 1オペレーション(1回の確認につき1つ) |
3つ目が例外にあたります。
公式ヘルプは「トリガーモジュールだけは、返ってくるバンドルの数にかかわらず1回しか動かない」と明記していました。
画面での確認方法も書かれています。
シナリオを実行すると、各モジュールの上に白い吹き出しが出ます。
- チェックマークのアイコン(1つ目の数字)=そのモジュールのオペレーション数
- コインのアイコン(2つ目の数字)=そのオペレーションで消費したクレジット数
公式によると、既定では白い吹き出しにオペレーション数だけが表示され、クレジットの表示はシナリオ名の横で切り替えられるとのことでした。
Makeのエラー処理と、実行の流れ
シナリオが途中で止まったときの考え方も、公式に項目が用意されています。
Error handling(Make公式ヘルプ)には、次のような項目が並んでいました。
- エラーと警告の入門
- エラー処理の全体像
- エラーハンドラー(止まったときに別の道へ逃がす仕組み)
- 指数バックオフ(間隔を広げながら再試行する仕組み)
- Throw(意図的にエラーを起こす)
- よくあるエラーと警告、その直し方
実行がどの順番で進むのかはScenario execution flow(Make公式ヘルプ)にまとまっています。
分岐や繰り返しを使うときは、Router(Make公式ヘルプ)(分岐)・Iterator(Make公式ヘルプ)(1件ずつに分ける)・Aggregator(Make公式ヘルプ)(まとめる)の3つが基本の道具になります。
最初の1本で全部を使う必要はありません。
まずはトリガー1つ+アクション1つの、いちばん短いシナリオを完走させるのが近道です。
Makeの料金は公式の価格ページで確認してください
Makeには無料で使える範囲と、有料のプランがあります。
ただし、2026年9月4日の時点で、公式の価格表から金額を読み取ることができませんでした。
価格ページの表示にJavaScriptが使われており、公式の記載として数字を確認できなかったためです。
推測の金額を書いても読者の役に立たないので、この記事では料金の数字を載せません。
最新の料金はMake Help Center(公式ヘルプセンター)および公式サイトの価格ページでご確認ください。
そのうえで、料金と直接つながる仕様は公式ヘルプに書かれています。
それが前の見出しで見たオペレーションの数え方です。
「どのプランにするか」を考える前に、自分のやりたい処理が1回あたり何オペレーションになるかを数えてみるほうが、判断が早くなります。
Makeを使うときの注意点5つ
ここまでの公式ヘルプの記載から、先に知っておきたい点を5つにまとめます。
- トリガーは先頭に1つだけ。途中に2つ目は置けない
- トリガーは未処理の新しいデータしか持ってこない。過去の分がまとめて流れてくるわけではない
- マッピングは先にモジュールを1回動かしてから。バンドルを見ないと何を渡せるか決まらない
- オペレーションは件数ぶん増える。5通送れば5オペレーション
- ポーリングかインスタントかは選べない。アプリ側の対応で決まる
どれも、あとから気づくと原因が見えにくいものです。
特に2番は「昨日のデータが入ってこない」という形で相談になりやすいところですが、仕様どおりの動きにあたります。
Makeが向いている人・向いていない人
公式ヘルプから読み取れる範囲で、向き不向きを整理します。
| こういう人 | 理由 | |
|---|---|---|
| 向いている | 処理の流れを図で見ながら組みたい人 | シナリオは線でつながった図として表示される |
| 向いている | 分岐や繰り返しのある処理を組みたい人 | Router・Iterator・Aggregatorが標準で用意されている |
| 向いている | データの中身を整形したい人 | 関数と変数が公式に項目として用意されている |
| 向いていない | 1件も設定を触りたくない人 | 接続とマッピングは自分で決める必要がある |
| 向いていない | 処理件数が読めないまま始めたい人 | オペレーションは件数ぶん増える数え方になっている |
同じ「AIで作業を減らす」でも、文章そのものを作る部分は対話型のAIのほうが速い場面があります。
そのあたりは生成AIの使い方|初心者が最初にやる3ステップやAIエージェントとは?使い方と仕組みのほうでまとめています。
会議の記録を残したいだけならChatGPTで議事録を作る方法のほうが近道です。
Makeのよくある質問
Makeはプログラミングができなくても使えますか?
公式ヘルプはモジュールを「積み木(bricks)を組み合わせるようなもの」と説明しており、各モジュールは選ぶだけで1つの動作を行います。コードを書く前提の説明にはなっていません。
Makeのシナリオにトリガーを2つ置けますか?
置けません。公式ヘルプに「トリガーはシナリオの最初のモジュールとして1つだけ追加できる」と書かれています。
Makeのオペレーションはどう数えますか?
モジュールの1回の実行が1オペレーションです。公式ヘルプの例では、メールを5通送れば5オペレーション、ファイルを3件上げれば3オペレーションになります。トリガーだけは1回の確認につき1オペレーションです。
Makeで一部のデータだけを次へ流したいときは?
フィルターを使います。公式ヘルプによると、モジュールとモジュールをつないでいる線をクリックすると、条件を入れるパネルが開きます。
Makeのマッピングで項目が出てこないのはなぜですか?
先にそのモジュールを動かしていないためであることが多いです。公式ヘルプは、何をマッピングできるかを知るには、そのモジュールだけを実行してバンドルを見るよう案内しています。
Makeが途中でエラーで止まったときは?
公式ヘルプにエラー処理の項目があり、エラーハンドラー・指数バックオフ・Throw・よくあるエラーと直し方が並んでいます。まずはそこを確認する形になります。
Makeの使い方まとめ
最後に、この記事で確認したMakeの要点をまとめます。
- Makeの自動化のひとまとまりがシナリオ、その部品がモジュール
- モジュールはトリガー・サーチ・アクション・ユニバーサルの4種類
- トリガーは先頭に1つだけ、型はポーリングかインスタント
- データはバンドルで流れ、マッピングで次のモジュールへ渡す
- オペレーションはモジュールの1回の実行で数える
覚えることは多く見えますが、実際に手を動かすのはトリガー1つとアクション1つからで足ります。
残りの言葉は、必要になったときに公式ヘルプで引けば間に合います。
ここまで読んで「AIを仕事の中にどう組み込むかを、もう少し体系立てて学びたい」と感じた方は、自分専属AI育成ウェブセミナーのような、手を動かしながら学ぶ形の講座を一度のぞいてみるのも手です。
この記事の内容は2026年9月4日にMakeの公式ヘルプセンターで確認したものです。仕様や料金は変わりますので、最新の情報は公式ページでご確認ください。


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